診療のご案内 肛門外科

診療科目概要

診療方針

当院の肛門外科に来院される患者さんで目にする機会が多い疾患は、3大肛門疾患といわれている①痔核(いぼ痔、脱肛)、②裂肛(きれ痔)、③痔瘻(肛門周囲膿瘍)と、④肛門皮垂(肛門皮膚のたるみ)、⑤直腸脱や直腸粘膜脱、⑥便秘、⑦便失禁、⑧肛門掻痒症などです。
このうち便秘、便失禁、肛門掻痒症はその名のとおり、「出ない」、「漏れる」、「かゆい」が訴えで、患者様自身での診断は簡単です。ただしこれらは症状がそのまま病名になったものであり、大切なのはその原因が何か?です。加齢や体質、生活習慣などが原因である場合がほとんどですが、いぼ痔、脱肛、直腸(粘膜)脱などの肛門疾患や大腸の炎症や癌などが原因であることがあり、薬物治療と並行して詳しい検査を行う必要があります。明らかな原因がある場合、それを治療することで便秘や便失禁の症状が改善もしくは軽減されます。
一方、いぼ痔、きれ痔、痔瘻、直腸脱など形態的に異常を認める疾患は、「血が出る」、「痛い」、「イボが出ている」、「切れる」、「腫れている」など様々な訴えで来院されます。どの訴えもこれらの疾患で認められてもよい症状であるため、思い込みや他の人の話をもとに、間違った自己診断をしている患者さんも珍しくありません。痔瘻や直腸脱は手術が必要ですが、いぼ痔、きれ痔の場合は、その時の状態によって、治療が必要ないもの、薬の治療でよいもの、痔への注射療法がよいもの、手術をしないと治らないものなど、治療方法は様々です。そのため肛門外科では的確な診断が求められます。
診察を受けるにあたっての特別な準備は必要ありません。お話を聞くだけでもどの疾患かある程度の予想はつきますが、確認のため診察は必要です。そしてそれぞれの患者さんにあった治療法を選択していきます。手術の場合、1∼3泊の入院が必要ですが、簡単なものでは日帰り手術も可能です。
ここに挙げた疾患以外にも、皆さんがこれまでに聞いたことがないような肛門疾患はたくさんあります。当院肛門外科では大腸肛門専門医が診察を行い、わかりやすい説明とできるだけ患者さんのご要望にお応えできるような治療を行うよう心掛けています。

診療内容

診察を受けるにあたっての特別な準備は必要ありません。問診だけでもどの痔疾患か大体の予想はつきますが、確認のため肛門診は必要です。診察の結果によっては大腸内視鏡検査を追加する場合もあります。こうして診断したのちにそれぞれの患者さんにあった治療法を選択していきます。

保存的治療 飲み薬や塗り薬、坐薬などで行う治療です。
痔疾患の多くがこの保存的治療と生活習慣の見直しと改善を行うことで治療可能です。
脊椎手術 いわゆる何らかの処置を加える治療法です。
当院では以下の手術をおこなっています。
  • イボ痔(痔核)・・・硬化療法(ジオン注)
               結紮切除術(LE)
               切除+硬化療法
  • きれ痔(裂肛)手術
  • 肛門周囲膿瘍・痔瘻手術
  • 直腸脱手術

基本的に痔疾患は良性疾患ですから治療を選択するにあたり、原則として患者さん本人の希望を優先します。しかし外科的治療を加えないと治らない場合もあります。そのような患者さまに対しては、日帰りの局所麻酔手術から、入院で全身麻酔手術まで行っています。痔は我慢するよりすぐ治療です。安心して当科を受診してください。

医師紹介

児玉 真也
副院長、医療安全管理室長、肛門外科主任部長
主たる診療分野
  • 下部消化管・内視鏡外科・肛門疾患
専門医・認定医・指導医
  • 日本大腸肛門病学会専門医・指導医
  • 臨床肛門病技能指導医
出身大学・卒年 兵庫医科大学 【卒業年次】1990.3

診療時間

肛門外科
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