広島県厚生連吉田総合病院は昭和18(1943)年4月に、当時の旧高田郡(現安芸高田市)周辺の33の産業組合が中心となり設立されました。旧高田郡には無医村が7カ所あり、「農民のための農民病院をつくろう」と農民運動が起こり地域住民の熱い志をもって54床で、広島県初の「農協病院」としてスタートしました。以後、安芸高田市の唯一の総合医療機関として地域住民のニーズに応え、医療、保健、福祉の複合体として、いわゆる「地域包括医療」の提供できる地域支援型の総合病院に成長、運営されてきました。
当院は現在、一般病床209床(地域包括ケア病床98床含む)、療養病床46床、計255床に加え、広島県北最大規模の健康管理センター及び人工腎透析センターの他、人工関節センター、医療福祉支援センター、在宅介護支援センター、居宅介護支援事務所を備えています。診療科は内科、外科、整形外科を初め、15の診療科を保持しています。
休日夜間診療所を平成7(1995)年より開設し、地域医師会の先生方のご協力を得ながら、時間外一次救急を実施しています。また、へき地支援病院の指定を受け、無医地区診療所(川根診療所)へ週2回医師と看護師の派遣を行っています。地域の診療所との連携にも積極的に取り組み、現在開放病床を20床設けています。その他、協力型臨床研修病院として研修医を受け入れて人材育成にも取り組んでいます。病院の質の向上に向けて、2022年2月には日本病院機能評価機構の認定病院となり、2025年度には更新認定を受ける予定です。
今後も高度医療の充実と住民の皆さんに愛され信頼される病院となるように、より地域に寄り添った良い医療を行っていきたいと思います。引き続いて皆さんの絶大なご支援とご協力をお願い申し上げます。
病院長 平川 勝洋